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税務経営情報 vol.311

Kamiの散歩!!

私はある神社の主であるKamiである。
もうかれこれ1500年にはなろうか、この地をずっと見てきた。以前は田圃が広がっていたのだが、近くに工場が立ち発展してくると今度は家が立ち並んできた。
するとこの神社にも多くの人が訪れるようになり、賑やかになってきた。赤ん坊を連れてきたり、子どもの成長に応じて連れてきたり、喜ばしいことなのだが、この神社の周りがどうなっているのか見ることができない。
なぜならこの神社の神殿を離れることができないからである。しかし年に一度だけ神殿を離れることができるのである。それが春の祭りである。この時は神輿というものに乗せてもらい、人間によって担いでもらいそして練り歩くのである。その楽しい時がやってきた。

私の嬉しい気持ちが通じているのか、その日はいつも良い天気になる。すると人間達も嬉しそうな顔をする。大変うれしいことだ。いよいよ出発する時がきた。しかしすぐには出発できないのが難儀である。しばし神社を空けるのでちゃんと周りのもんに確認をして、そして一緒に同行する人間達の安全をお願いしないといけない。お祓いをするのは、いつもの宮司ではなく、たまに手伝いに来る年はいっているようだがちょっと歩き方が不器用な神主だ。歩いているとこけてしまいそうでいつもハラハラしてしまう。今回も無事いけたようだ。次に私の神社の境内で練習しておる和太鼓チームの演奏である。

この太鼓の音を聞くと気持ちが盛り上がってくるから不思議だ。人間達もそうなのか、気持ちが盛り上がり、力も湧いてくるのかその勢いで私が乗っている神輿を担いでくれる。私が乗っている神輿というものは、私が乗っているので物凄く重いはずである。それを人間達がたく
さん寄ってきて担ぐのだから大変だなといつも思っている。しかし私はKamiであるので、そんなそぶりは見せない。

さていよいよ出発である。気持ちが一つになって駆けだしてしまいたくなるのだが、私の神社の結界である鳥居が低くて、そのまま行くと当たってしまう…。はやる気持ちを抑えながら慎重に行ってもらう。そこを抜けると気持ちは晴れ晴れ、ちょっと散歩にでていく。
久しぶりの神社の外の世界は、新しい家が建ってあったり、新しい住民がいたりと凄く新鮮である。もちろん昔からいる住民もおり、私の前で先導しておる太鼓部隊が私がもうすぐ来ると合図をしているので、その合図でその住民たちが家からでてきて私に顔を見せてくれる。懐かしい顔を見られてたまらなく嬉しい。道の途中では、嬉しさを表すために人間達も私を担ぎながら踊りまくる。なんとも気持ちがいい。そのあとは人間達が、しばし休憩を取り、酒を飲んでおる。そんなことを繰り返しながら、町を練り歩く。
 私の神社の影響が届く一番遠いところまで行って、そこで人間達は昼休憩をする。私は太陽の光を浴びながらのんびりとしている。すると先ほどの歩き方が不器用な神主がやってきて昼からの安全を祈願してくる。よしよしと思いながらその神主の顔をみると酒の飲み過ぎで真っ赤になっておるではないか。よく見ると宮司も真っ赤になっておるが、今日は祭りだから大目に見てやろう。


朝と同じでその後また和太鼓の演奏を聴いて気持ちを盛り上げる。朝のチームとは違うようだが、よくみるとあの不器用な神主の息子もおるではないか。彼もこの祭りに関わっておるのか、いいことだ。
じっくり演奏を聞いてやろう。ん?ちょっとずれているぞ!やっぱり不器用な神主の息子は、不器用な息子だ。まぁ今日は祭りだから大目に見てやろう。
私の神社の影響が届く四方八方練り歩き、色々見ることができ、そしてみんな楽しそうで安心した。これからもこれが続くように祈っておこう。

( 岡 本 清 臣 )

健康マネジメント論 その2<「脂肪肝」が「肝がん」になる?>

岡本先生から「忙しくて健康診断にいけない!」というコメントが先日届きました。
健康マネジメントの記事を載せている発行元ですので、健康診断はぜひ!

◇「脂肪肝」を侮るなかれ◇

前回、「健康管理を経営視点から考え、戦略的に実践すること」と書きましたが、皆さん、健康診断を受けておられますか。健康診断も「健康管理の戦略的実践」と言えば、なんだか響きがかっこいいです。
春や秋に集中する健康診断、会社や市町村で受けられる方は多いと思います。さて、健康診断で気になる数値は多々ありますが、今回は「γ―GTP」をとりあげます。「お酒は付き合い程度で、ほとんど飲めないのに「γ―GTP」が高い」という方、医師にこんなことを言われたことはありませんか。「あなた脂肪肝の疑いがあります。」
 脂肪肝と言われて「自分の肝臓はフォアグラや!」と関西人らしくネタにされる方を見たことがありますが、正直、脂肪肝は笑えません。それは、最終的に「肝臓がん」になる可能性があるからです。(「γ―GTP」が基準値内でも、脂肪肝という場合もあります)
アルコールの多飲やウイルス感染によるものではない脂肪肝や、それによって起こる病気のことを「非アルコール性脂肪性肝疾患NAFLD(ナッフル))」と言います。そして、このNAFLDの中でも、肝臓の障害がより進行している場合、つまり肝臓に炎症が起こっている状態を「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH(ナッシュ))と言います。
 「自分は肥満ではない。だから、健康診断は受けてないけどたぶん大丈夫でしょ?」残念ながら日本生活習慣病予防協会によれば1)、見た目がスリムな人にも軽度の脂肪肝はみられるそうです。また、協会は次のような数字も出しています。

①健康診断を受ける成人のうち、2~3割が「NAFLD」
②「NAFLD」のうち、1~2割が「NASH」
③「NASH」のうち、5~20%が、5~10年で肝硬変

肝硬変になれば、肝不全や肝臓がんの危険性が高まります。つまり協会は「命に関係しますよ」と警告を出しているわけですね。では、脂肪肝と判明したらどうすればいいのか?キーワードは「食事」と「運動」です。それでは続きは次号で。

1) 日本生活習慣病予防協会
http://www.seikatsusyukanbyo.com/guide/fatty-liver.php

( 谷 口 知 子 )