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税務経営情報 vol.312

役職が人を育てる!

「役職が人を育てる」という言葉があります。この言葉は、ある日を境に責任ある立場になり、その責務を試行錯誤しながらもこなしていく。そしてそれにより、その役職に適した能力が身についていくという意味なのでしょう。いいように解釈すれば、その人にできる能力があるため必然的にその人に適した役職が回ってくるとも言われています。そうかなと思う反面、考えなしに順番的に回される役回りもあるのかなと。最終的にはその人がどう思うのかなのかもしれません。

今年度になり、税理士会の支部総会において税務支援対策委員長(通称税対委員長)に任命されました。少し前に打診があり「えぇ、私が税対委員長!」と大声で叫んでしまいました。それを聞いた事務所の所員さんが「自衛隊」と聞き間違えてびっくりしていました。支部には、支部長を筆頭に副支部長がいて、その下に5つの委員会がありその委員会を束ねるのが5人の委員長です。支部においては、委員長は実行部隊長に当たり、何かと忙しい役職になります。

まず、全委員会をまとめ会計をこなす総務委員があり、会員の先生に対して研修会を提供する研修委員、支部の広報を行う広報委員、支部の先生に対する厚生事業を行う厚生委員、そして私が行う税対委員とは、税務署・納税協会と協力して主に確定申告時期における確定申告の相談会を企画したり、記帳指導を企画したりする委員で、特に税務署の個人課税部門の方と良く打ち合わせをしているそうです。支部の委員の中でも結構重要な委員なのです。普通に税理士業務の仕事だけをこなしているだけではいかない仕事です。他の役職としては、納税協会の監事をしたり、協同組合の理事と協同組合の委員会の副委員長を兼任したりと何かと役回りがあたっています。それぞれの会ではもちろん会議があり、ボランティアで参加して仕事以外のことで結構時間をとられます。役職が人を育てるといいますが、ちょっと役職が多すぎるような気がします。安易に役職を回されているのか、私だから回ってくるのか今のところ答えは出ていませんが、やる以上はちゃんとやらないと、と思います。でも重なりすぎてものすごく不安です。

プライベートでは何もないかといえば、そんなことはなく、娘の高校の父母の会の役員になり、父母の会に属する「おやじの会」の会長にも任命されてしまいました。おやじの会は、高校の文化祭に焼き鳥の屋台をだして焼き鳥を焼くのですが、焼くのは生徒の親、母親ではなく父親のおやじが担当します。文化祭は9月にあるのですが、その時だけ集まって下さいといってもおそらく集まらないと思います。そこでそれまでの間におやじ同士が交流を深めておかなければ、段取り良く焼き鳥を焼くことができません。当日は焼き鳥2100本を焼くのですが、炎天下の中ずっと焼きっぱなしで人がいないと回らないのです。今年の3月にほとんどのおやじが卒業され、残されたおやじは数人となり危機的な状況でした。入学式におやじに声をかけたり、お母さんにお願いしたりして、最終的に50名ぐらいの登録をいただきました。ただ登録だけでは困るので、6月に第1回目の会合を企画しました。当初はどうなることかと思っていましたが、半数が参加していただきました。会合といっても普通の飲み会です。全く知らないもの同士が集まるのだから、最初はみんな緊張してなかなか打ち解けないので、会長の役職でみんなの席を回り色々な話をしながら酒を注いだり継がれたりしながらコミュニケーションをとっていくと、段々盛り上がってきました。なかなかいいメンバーが揃っており、あとは各自で盛り上がってくれました。

面白かったのは、おやじ同士がスマートフォンアプリのLINEで友達同士になれる「ふるふる」のために実際にスマートフォンを振っている光景は何とも言えませんでした(笑)みんな学生時代に戻ったかのように楽しんで、店の前で集合写真を撮り大満足でした。もちろんその後二次会に突入しましたが・・・。

こっちの役職は、天職のようですね。とにかく色々な役職をもっているので、ちゃんとこなしていきたいと思います。

( 岡 本 清 臣 )

健康マネジメント論 その3<「運動」と「食事」が治療の1歩>

先日「脂肪肝を侮るなかれ」と書いたら、直後に某有名WEBサイトが同じタイトルをつけた記事を掲載していました。半歩程度(?)先をいくコラムだと悦にいっていたのですが、前回の記事に誤りを見つけました。気合入れなおします。

誤:(NAFLD(ナッフル))→ 正:((NAFLD(ナッフルディー))

◇「可逆」のうちに、もとに戻す!◇

前回、肝臓に炎症が起こっている状態を「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH(ナッシュ))と言います、と書きました。このNASH(ナッシュ)と診断された場合、治療フローチャートで治療を進めていくのですが、もし肥満なら(減量手術までしなくていい程度の肥満)有無を言わさず「運動療法と食事による減量」が第一選択の治療とされています。※1 ちなみに、減量の目安はどのように書かれているかというと。

体重の7%を目標に減量し、徐々に標準体重を目指す!

もちろんこれは「脂肪を減量する」ことであって「筋肉量を減量する」ことではありません。ジョギングをされる方が増えておられますが、体重を減らさないままでは膝の関節を痛める可能性があります。また、筋肉量が少ないまま有酸素運動であるジョギングをしても、費用対効果(皆さんの場合、費用を「時間」と考えるとよいかもしれません)はあまりよくないかもしれません。筋肉は上半身より下半身に多くあるので、まず下半身の筋肉量を増加させ、基礎代謝をあげてからの有酸素運動が効果的だと言われています。また、ご自身の内臓脂肪量や皮下脂肪量、筋肉量を一度測定してみることも、現在のご自身を視覚的に把握することになり、動機づけとして効果的です。

食事については、その内容もさることながら、忙しい方は夜遅い時間に食事をとりがちです。文献によると、仕事で遅くなる場合、18時までに炭水化物を一度軽くとり、仕事を終えた後で、炭水化物以外を摂取する、等の方法も推奨されています。体重を減らしたい方向けレシピもネットで公開※2されていますので、ご自身の仕事のスケジュールにあわせ、取り組みやすいところから始めてみてください。肝臓の状態が「不可逆」状態になる前に、ご自身の肝臓とこの機会に向き合ってみてはいかがでしょうか。

1)日本消化器病学会
「患者さんとご家族のためのNAFLD/NASHガイド」
 http://www.jsge.or.jp/files/uploads/04_nafldr.pdf#zoom=65

2)女子栄養大学
  レシピサイト「体重を減らしたい」
  http://www.eiyo.ac.jp/recipe/

( 谷 口 知 子 )