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税務経営情報 vol.386

何にも出来ない!

人は、色々な経験を経て出来ることが増えていくものだと思っています。まずはやってみよう!という第一歩がなければ、経験を積む事が出来ないので、やってみよう!という気持ちが一番大事です。この第一歩は、好奇心を刺激されてやってみようと思ってみたり、必要に迫られてやらざるを得ない状況になって得られるものだと思います。

ビジネスの世界では、ベテランほど経験値があるため、交渉力であるとか商談をまとめる力があると言われます。通常ではないことが起こった時に、例えば契約までこぎつけるのが最終目的であれば、その目標に向かって困難なことに対して、どのように対応できるかが大事なことで、その辺は経験値によるだろうし、目標を達成するという強い意志が大事なのでしょう。

先日、妻と娘がそれぞれ一泊旅行に行き、初めて私一人が留守番となりました。当初は独身貴族みたいに、のんびり過ごそうかと思っていましたが、困ったことに、二人とも車に乗って出かけたので、移動手段がない状態でした。例えばゴルフの打ちっぱなしに行くとか、一人でドライブがてら遠出するという選択肢がありません。買い物すら30分程歩いて行かないとどうしようもありません。家にいて掃除をするとか、庭いじりをするとかというオプションはなく、とりあえず会社に行って、いつも通り仕事をして考えることを先延ばしにしました。夕方仕事の切りをつけて、さぁ帰ろうかと思った時に、夜ご飯をどうするかということになりました。事務所の近くで一人で食べるのも億劫だし、ましてや電車で戻って家の近くで食べるのも寂しいし、とりあえず出来合いのおかずを買って帰り、家で食べようと思い、バイクで帰ることにしました。

その途中スーパーに寄りました。土曜日の遅い時間帯だったので、お総菜売り場の品数は少なく、すでに値引きのシールが張られているのもありました。まずは前菜のサラダを買い、メインディッシュを何にするかを考えながら何度か往復している間に、只でさえ少ないお惣菜がどんどん減ってくるので焦ってきて、あるものを選んでレジに行きました。その間いい年をしたおじさんが、休日の夜に一人で何を食べようかうろうろしている姿を見られたら、どう思われるかと思うと恥ずかしくなって、無人レジで精算をしようとしたら、買い物袋をどのように購入したらいいのか分からず、有人のレジに並び変えたら、15年位会っていなかった友人夫婦に出会ってしまいました。

こちらは一人、カゴ一つに自分の食べるお惣菜だけを入れており、先方は二人仲良く買い出しにきているようで、カゴ二つに一杯モノが入っていました。一番会いたくないタイミングで会ってしまいました。久しぶり!と言いながら、「今日は嫁も子どもも旅行で居ないし、一人ご飯で寂しいわ」と言わなくてもいい言い訳をしてすぐに家に帰りました。端から見たらひょっとしてなんかあったのかと疑われてしまう状況だったかもしれません。

家に帰って一人ご飯を食べ、プラゴミと燃えるゴミを多分こうだろうと分別して洗い物をして、すぐに寝ました。次の日には一応洗濯もしました。スイッチ一つでできたので(機械がやってくれたのですが…)、やった気になり、そのあと掃除機掛けもしました。ふと仕事の経験値はあがっても、生活の経験値はあまりに低すぎで、何もできないのと一緒だなぁと思い、これからはこちらも好奇心をもって取り組まないといけないと感じた週末でした。でも第一歩が踏み出せるかなあ。

(岡 本 清 臣)

消費税のインボイス制度 令和5年10月1日よりスタート

1.適格請求書発行事業者の皆様へ

適格請求書発行事業者として登録された情報(氏名・法人名・登録番号など)は、「国税庁適格請求書発行事業者公表サイト」において公表されます。

また、令和5年10月1日以降に行う課税取引について、原則、以下の義務が課されます。

適格請求書の交付

取引の相手方の求めに応じて、適格請求書(インボイス)を交付する。

適格返還請求書の交付

返品や値引きなど、売上げに係る対価の返還等を行う場合に、適格返還請求書を交付する。

修正した適格請求書の交付

交付した適格請求書に誤りがあった場合に、修正した適格請求書を交付する。

写しの保存

交付した適格請求書の写しを保存する。

2.令和5年10月1日前後の取引に係る適用関係

課税事業者である買手は、仕入税額控除の要件として、原則として、課税仕入れ等に係る帳簿及び適格請求書等の保存を要することとなります。 これらについては、令和5年10月1日以後に売手が行う課税資産の譲渡等及び買手が行う課税仕入れについて適用されることとなります。

同じ取引であっても、売手における売上げの計上時期と買手における仕入れの計上時期が必ずしも一致しない場合があります。
例えば、機械装置の販売において、売手が出荷基準により令和5年9月に課税売上げを計上し、買手が検収基準により令和5年10月に課税仕入れを計上するといったことも生じます。この場合、売手においては、適格請求書等保存方式の開始前に行った取引(課税資産の譲渡等)であることから、買手から当該取引について適格請求書の交付を求められたとしても、当該取引に係る適格請求書の交付義務はありません。
このため、買手においては、原則として、売手における課税売上げの計上時期(課税資産の譲渡等の時期)が令和5年10月1日以後のものとなる取引から、仕入税額控除の適用を受けるために適格請求書等を保存する必要があります。
なお、上記の例のように、売手における課税売上げの計上時期(課税資産の譲渡等の時期)が令和5年9月となる取引については、買手は区分記載請求書等保存方式により仕入税額控除の適用を受けることができます。

(注)令和5年10月1日前であっても、適格請求書の記載事項を満たした請求書等を交付することとしても問題ありません。

3.帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合

請求書等の交付を受けることが困難であるなどの理由により、次の取引については、一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められます。

① 適格請求書の交付義務が免除される3万円未満の公共交通機関による旅客の運送

② 適格簡易請求書の記載事項(取引年月日を除きます。)が記載されている入場券等が使用の際に回収される取引(①に該当するものを除きます。)

③ 古物営業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの古物(古物営業を営む者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の購入

④ 質屋を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの質物(質屋を営む者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の取得

⑤ 宅地建物取引業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの建物(宅地建物取引業を営む者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の購入

⑥ 適格請求書発行事業者でない者からの再生資源及び再生部品(購入者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の購入

⑦ 適格請求書の交付義務が免除される3万円未満の自動販売機及び自動サービス機からの商品の購入等

⑧ 適格請求書の交付義務が免除される郵便切手類のみを対価とする郵便・貨物サービス(郵便ポストに差し出されたものに限ります。)

⑨ 従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費等(出張旅費、宿泊費、日当及び通勤手当)

国税庁公式HP(消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A他)一部抜粋

 *10月より最低賃金が全国で改定されます。

 ・都道府県別一覧(一部)

京都府 1,008円(R5年10月6日より)
大阪府 1,064円(R5年10月1日より)
滋賀県  967円(R5年10月1日より)

厚生労働省公式HP一部抜粋