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税務経営情報 vol.407

問題は山積み!

 令和7年6月1日から「職場における熱中症対策の強化について」の労働安全衛生規則が改正されました。外で作業を行う業種だけでなく、気温が31度以上の作業場において行われる業種も対象となります。というのは、近年気温が上昇傾向にあるため、熱中症による死亡災害が増えており、また初期症状の放置・対応の遅れが原因で亡くなる方が増えているからだそうです。そのため(1)熱中症を生ずるおそれのある作業を行う際に、熱中症の可能性がある作業者等を見つけた場合、それを報告するための体制を作ること。(2)熱中症の症状の悪化を防ぐために必要な措置に関する実施手順等を決めておくこと。症状によっては、すぐに緊急搬送できるようにしておかないといけないそうです。

 トランプ関税で振り回されている最中ですが、熱中症対策にも気を使わないといけなくなっています。私が子供の頃は、家にクーラーはなく扇風機で風を送るしかありませんでした。夜になると暑すぎるので、水を入れた洗面器を扇風機の下において少しでも涼しくなるようにと工夫をしたものですが、今と昔では気温が違いすぎるのでしょうね。私たちの世代は、昔の感覚で我慢をするのが普通だと思ってしまっていると、熱中症対策をおろそかにしてしまう恐れがあるので、気を付けてくださいね。事業者が熱中症対策を適正に行わなかった場合には、6カ月以下の懲役又は50万円以下の罰金という罰則があるので、その点にも気を付けてください。

 この異常な暑さは、つい最近まで「地球温暖化でオゾン層が破壊され、直接太陽の光が地球に注ぎ込むために気温が高くなっている」と思っていましたが、先日テレビをみていると「オゾン層は大分回復されてきていてこれが原因ではなく、空気が綺麗になってきたことにより太陽光が直接地面にあたるようになってきたため温度が高くなっている」という説明がありました。原因が変わっていることに驚きました。昔に習った情報が、今も通用すると思いこんでしまっているというのが怖いですね。ただ昔は光化学スモッグ等で、空気が汚れていたから、気温があまり高くならなかったというのは、皮肉なことです。

 先月もお伝えしたように、私は7月に万博で千人太鼓を演奏するために、今準備をしているところです。その中で、7月という暑い時期に1,500人ほどの太鼓打ちが集まって、1曲5分位の曲を2曲約10分位のために、1年以上前から準備をしているのですが、やはり大事なのが熱中症対策です。打ち手は、子どもから年配者までいるのですが、暑い時期の屋根がない場所で、また人工芝の上で叩くのですから、暑いのは暑いので、どう対処するかを考えています。とりあえずは、今の内から暑さに慣れておかないといけませんが、それでも不測の事態に備えて、起こったときにどう対処をすればいいのかをずっと検討しています。

 そんな中先日1,500人は集まれないですが、300人ほどが集まって、太鼓の搬入の仕方や、演奏をどう合わすかのシミュレーションを行いました。この日も暑く陰がないところで練習をしていたのですが、暑さ対策はもちろんですが、別の問題で、野外なので音が拡散してしまい、てんでばらばらになってしまうため、音を合わすという大事な問題の一つが発生しました。 ある程度想定はしていましたが、これほどの大人数となると想定外でした。しかしそこは皆さん経験者なので、その対策をどんどん出して修正していきました。暑い中何度も何度も演奏を繰り返し、段々と揃ってきました。この揃う感じ、一体感を味わえるこの一瞬が一番気持ちいいです。300人でこの感じなので、1,500人となるとどうなるのか、楽しみです。しっかり暑さ対策をしながら、楽しみたいと思います。

(岡 本 清 臣)

職場における熱中症対策の強化について その2

「令和7年6月1日に改正労働安全衛生規則が施行されます」

職場における熱中症予防基本対策要網に基づく取り組み

すぐに周囲の人や現場管理者に申し出る

(厚生労働省ホームページ「職場における熱中症対策の強化について」一部抜粋)