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税務経営情報 Vol.260

~ おかげさまで10年♪ ~

 1年の節目として、大晦日でリセットして新たな気持ちでお正月を迎えます。今年は私の中で節目を迎えることができました。それは私が税理士登録をして、まる10年となるからです。これも皆様のおかげ、本当にありがとうございます。山あり谷ありというあっという間の10年でした。先日、たまたま税理士登録票をじっくり見ることがあり、そういえば登録年が平成15年2月だったと気づき、もう10年経ったのか、と改めて実感しました。

 当初、相当なプレッシャーがあったのが税務相談でした。特にこの確定申告時期には、区役所などの公的な場所での税務相談に駆り出され、ものすごく緊張しました(いまだに緊張しますが)。普段なら、私たちの顧問先様であれば、相手のバックグラウンドなどを知ったうえで、いろいろお話をさせていただくことが出来ますが、そういう時は限られた時間内で、的確なアドバイスをしないといけません。それも納税者の方は、こちらが税理士なので税のスペシャリストと思われているので(当たり前ですが)、なんでも知っているとの期待感が大きい分、私自身とにかく登録したばっかりで、税理士試験に合格したと言っても全ての税法を勉強しているわけではないし、とか不安でいっぱいいっぱいでした。だから税務相談が決まってからは、密かにもう一度勉強をしていました(笑)。おかげで普段あまり感じなかったストレスを十分に感じ、髪の毛が白くなり、みるみる体重が落ちました。当時かなりのメタボ体型で太り過ぎていた私は、耳つぼダイエットにチャレンジしていたのですが、私が思うに、そのダイエットより多分ストレスが原因で痩せたのだろうと思っています。結果的に2~3ヶ月で15キロほど体重が落ち、見違えるほどスリムになりました!!

 二つ目に緊張したのは、税務調査の立会です。税務調査というのは、調査官と税理士とのプロ同士の戦いの場と位置づけをしていたからです。だから税務署から電話があるとびくびくと対応していました(笑)。それまでは、一担当者としての立場で対応していましたが、登録してからはそうもいかなくなり(当たりまえですが)、なぜそのように判断をして処理をしたかというプロセスが大事だということを学びました。

 この10年の間の経験としては、ひょんなことから立命館大学の政策科学科で数年間教えることになり、大学院生相手に講義をしました。講義と言っても学部生のように、前で一方的に講義するのではなく、大学院生なのでディスカッションをしながらの講義だったので、大学院生からはきびしい質問を投げかけてくるので、どちらが先生か分からないぐらいしっかり勉強させていただきました。

 また色々なところでセミナーもさせていただきました。人前で話をするのが苦手なので、本当はやりたくないのが本音なのですが、頼まれたら嫌とは言えず何度かセミナーをしました。大学の大講義室で大勢の一般の方を相手に話をしたのが、一番の緊張でしたね。そのセミナーが終わってから、普段はあまりないのに、いろいろ質問があり、やりとしているうちに大勢の方と一体感を感じる経験もありました。

 こんなときでしか振り返ることはないのですが、今振り返ると私なりにこの10年間は、いろいろ経験することが出来たなぁと思います。それは仕事上に限らず、プライベートでも、色々な職種や世代の違う方達との、たくさんの出会いがあったからです。今後もその時その時の出会いを大切に、次の10年を過ごしていきたいと思います(10年後はついに50代突入です!)。     

( 岡 本 清 臣)