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税務経営情報 vol.304

決戦の後!

10月に愛知県みよし市で行われた「和太鼓祭り」西日本大会が終わりました。私たちが教えている和太鼓のジュニアチームはジュニアチームで5位でしたが、12月の本選・全国大会の出場は残念ながらできませんでした。本選出場できるのは、1,2位のチームだけだからです。本選は12月に埼玉県で行われるので、生徒の親達と行くなら泊りで行かないといけないですねと、行けたら行けたで大変ですねと笑いながら話していていたとこだったのに・・・。

大会に行くまでは、もちろん期待をしていたので、私たちの方が緊張していました。しかし生徒たちは道中のバスの中でも、特に緊張するでもなく普段通りわいわいしゃべりながら、6年生の男の子は窓から手を出したりして怒られながら会場に到着しました。

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するとすでに何チームかが到着しており、ピリピリとした雰囲気になっていました。集合場所の確認をするためにバスを降りて、私が歩いていると先に来ていたジュニアチームが一斉に大きな声で挨拶をしました。和太鼓部は文科系と思われがちですが、どちらかと言えば体育会系で、挨拶はきっちりするものだと認識がありました。だから普通にあいさつを交わしたのですが、私たちのチームの子ども達やその親連中たちは、びっくりしているようでした。普段から練習が始まる前にはちゃんとあいさつをして、練習が終わったらお礼をしましょうと言っていたにもかかわらず、あまり気にしていなかったようですね。まずここで先制パンチを浴びてしまい、あんなに騒がしかったバスの中が一瞬で静かになりました。

そして会場入りをして、リハーサルが始まりました。私たちのチームは、一番最初に演奏をするのでリハーサルは一番最後となります。当初、一番最初に演奏をするので周りのチームが演奏をするのを見なくていいので、変に影響をされることはないなぁと思っていましたが、リハーサルが一番最後なので他のチームが演奏をしているのを見ることになります。一般の部は中学生以上の大人のチームが多かったので、それなりに演技も上手ですし、迫力もありました。そんなチームと比べても仕方がないのに、見てしまったのでまた無言になりました。そのような状態で次にジュニアチームの演奏を見てしまったので、負けてしまうのじゃないかというモードから、あきらめの負けモードになってしまいました。そんな気持ちの中でリハーサルをしたので、何回も練習してきた曲なのに各自が暴走をしてしまい、演奏としては最悪で曲が崩壊してしまいました。

この時のチームの雰囲気と言ったら、色で表現したら真っ黒でした。昼食を取り始める頃になって何人かが黒から赤に変わってきました。特に6年生にとって最初で最後の大会ですから思い入れもあり、なぜ曲が崩壊したのか分析を始めました。結局音の基本である締太鼓の音を聞いていない、手がしっかり上がっていないから早くなる、そして何より気持ちが負けていると気づきました。技術に関してはもう一度みんなに確認をして合わせることが出来ましたが、気持ちはなかなか切り替わりません。そこで子ども達が、「ほかのチームはめっちゃ上手いやん」というので「そんなことはないで、君たちの方もちゃんとできていたら、個人的には負けていないで」と個人的にいいところを言ってあげたらなんか落ち着いてきたのかいつも通りになってきました。

そして本番がやってきました。リハーサルでは観客はいませんでしたが、1000人が入る大会場で満員の観客を前に、頑張りました。途中怪しいところがあり、ヒヤッとしましたが何とか持ち直し最後まで演奏することが出来ました。ただ全体としてはまとまっており、すごく良かったです。他のチームは、曲自体速いテンポの曲をもってきて、勢いで叩いており、一般の観客が聞いたら派手に聞こえるので票が集まったのかなと思うことにしています。

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しかしよく持ち直したなと改めて本番に強いチームだなぁと実感しました。ただ和太鼓の経験が長い子は、いつも通り出来ていたと思うのですが、経験が浅い子はちゃんと打つことに必死で声や表情が出来ていなかったのはもったいなかったですが、仕方がありません。帰りのバスの中で、大会の感想文の宿題を出しました。

その感想文を読むと、「悔しい」、「もっとちゃんとやっておけばよかった」や「いい経験でした」とかが書いてあり、子ども達にとって本当にいい経験だったのだなぁ、これからの演奏にこの経験が生かされればいいなぁと思いました。

そして決戦の翌週の演奏会、またしても崩壊!何を経験してきたのか…。

( 岡 本 清 臣 )