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税務経営情報 vol.404

遅いっちゅうねん!

 「花を愛でる」というのは、花をこころで見ることで、自分以外の人や自然を想う利他的な心を育むこと。花を綺麗と感じたり、癒されるよりも一つ深い心の動きをいうそうです。この季節になると、ふとこの言葉が浮かびます。心の余裕のなさが渇望するのかもしれません。

この季節とは、私にとって確定申告時期にあたります。2,3月だけではなく、前段の12月の年末調整時期から徐々に心の余裕が無くなってきます。毎年のことなのですが、早め早めに処理をして心の余裕を持ち、周りを見られるようにこの時期に突入したいと思っていますが、なかなか思うようにはなりません。そんな中、お花でも置物でも、ちょっと心に響くものがあると頑張れます。

幸い事務所には、年末にいただくお花がこの期間中咲き続けているので、水遣りをした時に元気か、と話しかけています。特に今年のお花はよく水をのんだので、動きを感じることができ、ものすごく可愛らしさを感じました。朝一番に水をあげていても、昼には水が無くなっています。気づいたときに、ちょこちょことお水をあげては、話しかけています。普段はそんなことしないのに、この時期は心が癒しを求めているのでそうなるのかもしれません。

 私の家では、春にミモザと水仙が見頃を迎えます。1月や2月にはまだまだ蕾もなく、朝家を出るときは空も薄暗く、確定申告で疲れ切った心も体もどんより暗い感じで出勤していました(笑)。3月になると日の出がだんだん早くなり、家を出るころには明るくなってきていて、暗い心から気分が少し明るくなってきます。本来ならこのタイミングで、ミモザがだんだん黄色に色づき始め、水仙の茎も伸び始め、蕾を付けていまかいまかと気持ちをあげていくところなのですが、今年のミモザは少し黄色に色づきそのまま止まっているかのように。また水仙といえば、蕾どころか茎も出てこないし、今年の寒さでダメになってしまったのか、と思うぐらいでした。3月の一番きつい時期をこのミモザと水仙で癒してもらうつもりが、結局は確定申告が終わってから咲き始めました。遅いっちゅうねん!今は3月末ですが、綺麗に咲いています。もっと早く癒されたかったなぁ。 

(岡 本 清 臣)

「 経験を活かす 」

 弁護士の佐野です。ご無沙汰しております。

 考えてみれば、4年ほど原稿を書いておりませんでした。書いてくれとも言われていませんでした。いかに「税務経営情報」に私の原稿がそぐわな・・・。ごほっごほっ。

 さて気を取り直して、皆さんは年末年始をどう過ごされましたでしょうか。昨年は、能登地震と空港の事故に始まる年始でした。能登の被災地はまだ復旧されてもおらず、心よりお見舞い申し上げます。今年は、私は娘が受験でして、年末年始も関係ありませんでした。この原稿を書いている今日は、まさに受験中でして、その送り迎えの間に書いております。これが皆さんのところに届く頃には、結果も出ている状態ですね。

 娘はよく頑張ってくれました。もちろん合格していれば嬉しいですが、結果はともあれ、今まで頑張ってくれたことに、成長を感じるとともに、とても嬉しさを感じます。受験会場への送り迎えに、とても幸せを感じてしまいました。

 受験ですが、私の頃の状況とは全然違うことに戸惑いがありました。

 子どもの数が、私の頃の半分になってるんですよ。でも、学校は減っていません。そのため、学校は受験生確保に必死です。

 名前を書けば合格するという大学もあるそうです。実際はともかく、学校関係者が自らそう揶揄するくらいの状況なんですよね。また、入学試験に一定の競争率がなければ、補助金も削減されてしまいます。同じ受験生に同じ大学の試験をいくつも受けさせるといった、いわば受験生の水増しもあるようです。

 男子校・女子校の数も減っているそうで、共学化し、京都で男子校は洛星と東山のみということだそうです。男子校の良さ、女子校の良さもあると思いますが、子どもが少なくなると限界もあるでしょう。競争しないと学力は上がりません。母数を増やすためにも、共学化は避けられないようですね。

どこも生き残りに必死です。

 合格しても、東大京大早稲田慶応といったブランド校(この認識自体古いかも)は影響ないかもしれませんが、全体として競争の効果が薄れてくると、学歴そのものの意味・価値も変わってくるのではないかと思います。

 最近ではWEB3.0といった技術もありますが、これまでの教育で、こんなものが理解できるわけがありません。こういった新しいことを理解するどころか、理解にたどり着くにはどうすればいいかという技術すら、身につくかどうかも分かりません。

 そう考えると、学歴って一体何?大企業に就職する際に有利?派閥や人脈のためのもの?なんて疑問も出てきます。失われた30年よりも前は、それが十分に価値を持っていたわけですが、忘年会や新年会といった飲みニケーション(死語!)も避けられているような時代、サラリーマンよりもYouTuberがいいといったような時代に、そこまで意味ある?なんて思ったりもしています。

 それを言っちゃあおしまいよ、ということにもなってしまう流れではありますが、私が言いたいことは、そういうことではありません。若い人が失敗を恐れてチャレンジをためらう、タイパ(タイムパフォーマンス)重視で「無駄な」努力を避ける、効率よく公私ともほどほどに生きたい、というような時代に、受験という1つの目標に一生懸命になること、それが重要だと思いますし、それをしてくれている我が娘がとても誇らしいということです。

 一生懸命に頑張れば、例え不合格となっても、自分がどういう状態になっていれば一生懸命なのか、効率的な努力をするにはどういった工夫をすればいいか、経験を活かすというのはどういうことか、といったことを、体が覚えることに繋がると思っています。これって人生の礎ですよね。

 皆さんお困りごとはないですか?一生懸命に取り組んでいても困るような場合、違う体験の経験を活かした、違う側面の意見が、根本的な打開策になることもあります。歩んできた人生は1人1人違います。色んな人の一生懸命の経験を、もっと活かしてもいいのではないでしょうか。もちろん、弁護士の相談だけでなく、他の人も含めてです。

 私は岡本経営の顧問弁護士ですので、皆様いつでもご相談ください。会社のことでも社長のことでも社員のことでも、岡本経営の顧問先は、同一事件に付き2回までは法律相談無料となっております。

 今回はこの辺で。次はいつになることやら。この原稿がボツにならないことを願って。では、娘を受験会場に迎えに行ってきます。

(弁護士 佐野 就平)

令和7(2025)年度 雇用保険料率のご案内

令和7(2025)年4月1日から令和8(2026)年3月31日までの雇用保険料率は以下のとおりです。

• 失業等給付等の保険料率は、労働者負担・事業主負担ともに5.5/1,000に変更になります(農林水産・清酒製造の事業及び建設の事業は6.5/1,000に変更になります。)。

• 雇用保険二事業の保険料率(事業主のみ負担)は、引き続き3.5/1,000です(建設の事業は4.5/1,000です)。

令和7年度の雇用保険料率

(赤字は変更部分)
(枠内の下段は令和5年4月~令和7年3月の雇用保険料率)

※園芸サービス、牛馬の育成、酪農、養鶏、養豚、内水面養殖および特定の船員を雇用する事業については一般の事業の率が適用されます。

(厚生労働省ホームページ「令和7年度の雇用保険料率について」)