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税務経営情報 Vol.209

~二条城祭り~

 11月9日(日)に二条城にて、日本太鼓連盟ジュニア京都予選大会が行われました。さすが、二条城ですね。城壁に囲まれたところで演奏をさせて頂いたのですが、音が響き外でやったとは思えないぐらい良い音でした。しかも、南門の近くにもかかわらず、結構多くの観光客の方が聞きに来て下さり、盛り上がったと思います。
 さて、ジュニアの予選大会というだけに18才以下が対象なのですが、私の息子は小学校1年生で、始めて5ヶ月で出場させて頂きました。息子らのチームは、小学生のみのチームです。当初自分らのチームは、「優勝できるかなぁ」とみんな思っていたらしいのです。が、本番前の全体練習で愕然としたそうです。普段元気よく声を出していたにもかかわらず、そこでは萎縮してしまって、うまくできなかったそうです。しかし、そこは子供ですね。次の練習には、すごい集中力をもってやっていました。
 本番当日、息子らのチームがトップバッターで演奏することから、大会の宣誓を行いました。結構長い文章にもかかわらず、文章の意味も分からないなりに大きな声で出来ました。私にとって、自分が出演する以上にこの時が一番緊張しました。しかし、親が心配するほどのことはなく、かっこよくできていました(親ばかですいません)。その後、本番の演奏です。他のチームや来賓の方、先生方が見られている中、みんな一生懸命に和太鼓を叩き、声を出して演奏しました。結果はもちろん優勝できませんでしたが、入賞して賞状を頂きました。みんなびっくりしていました。子供達は、これをきっかけにもっと新しい打ち方だとか曲をしたいと言いだし、これからもチームとして継続していけそうです。
 

太鼓

太鼓

ところで私たち親は、ジュニアの採点中に演奏しました(前座じゃなくて後座!)。今回も、私たちは新しい打ち方に試みました。それは、「三宅打ち」です。三宅打ちというのは、名前の通り東京から南へ180kmの場所に浮かぶ島、三宅島に伝わる打ち方です。この島には古くから伝わるお祭りがあり、それが『牛頭(ごず)天王(てんのう)祭(さい)』というもので夏に行われる島の大イベントです。この祭で打ち鳴らされたものがルーツとなり”三宅打ち”という打法が生まれたそうです。この打ち方の特徴は、太鼓を地面に平行に置き両側から腰を低くして打ちます。姿勢は、結構きついですがリズムが良くメジャーな曲です。私たちはこれに挑戦しました。うちのチームの特徴なのですが、相変わらず、出演が決まってから曲を覚えるスタイルです。今回も何とか間に合い(?)ました。この曲はソロをいれるところがあり、初めて自分でリズムと振りを考えていれました。ここで再認識したことは、私自身音楽の才能がないことです。そして、つい最近太鼓の検定試験があり、それにも参加してきました。そこでは、小学校以来苦手だった音符の勉強がありました。これで少しは分かるようになりました。
 それでも何とか演奏し、それほど間違いもなく気持ちよく打てて、親の面目を保つことができました。しかし、子供の吸収というのは早いもので、頭で考えずに体で覚えることができ、そのため大人より覚えが早いです。近いうちに、子供に抜かれる日が来るのかと思うとちょっと寂しくなりますが、まだまだ負けずにがんばろうと思います。
 次回は、12月1日(月)に城陽の鴻巣運動公園のイルミネーションの点灯式のオープニングで演奏します。さすがに、今回は今までの覚えた曲で対応します。これが終われば、春まではないので、もう一度基礎打ちから始めてレベルアップを図りたいと思います。

~事業承継問題~

●●事業承継方法ごとの具体的な対策の実行●●
(3)M&Aを検討する場合(Part.5)
③M&Aにおける会社売却価格について
イ)自社株式の売却価格の簡易自己診断
実際に、簡易自己診断を用いて自社株式をM&Aで売却する際の価格の目安を算定してみましょう。売却価格の試算は、現在の企業の実態を知るための有用な判断材料になるとともに、今後の企業価値の向上に役立てる上でも有効です。
簡易版ということで、基本データは八つの項目に限定しています。それらの数値を自社の貸借対照表、損益計算書から記入し、さらにいくつかの数値を会社の状況に応じて任意に設定してください。(決算書に反映されていない資産の含み損益や未計上債務の有無については概算してください。)
自己診断に利用する評価法は「純資産法」と「収益還元法」の二種類です。それぞれの評価方法だけでは不十分な面もありますので、自己診断では、これら二種類の評価方法を併用し、それらを総合的に判断することによって、株価を試算してください。
 上記方法によって算定された一株あたりの株価を、売却株式数に掛け合わせたものが自社の売却価格の目安となります。
 なお、簡易自己診断を利用する際には、以下の点に十分留意してください。
 ・あくまで目安を示すための簡易的な方法ですので、実態が正しく表されない場合があります。実際にM&Aを行う際には、価格面についても専門家に十分相談してください。
 ・M&A以外の株式売買価格(譲渡制限株式の売買価格や反対株主の株式買取価格等)には、必ずしも適合しない場合があります。

ウ)M&Aのための企業価値改善の留意点
上記の簡易自己判断は、あくまで現時点での目安にすぎません。この試算を継続的に実施し、自社の企業価値向上のための指標として利用するとよいでしょう。そして、前出のように「会社の実力を磨きあげる」ことが企業価値の改善につながります。反面、性急な企業価値の改善は、「磨きあげ」に弊害をもたらします。改善を慎重に進めるための留意点を示すと、下記のようになります。

ⅰ)収益性の向上と財務体質の改善
自己診断の基本データで示された項目のうち、①から⑤が改善されることが、そのまま企業価値の向上につながります。大別すると、収益性の向上と財務体質の改善が重要です。表面的な問題の解決ではなく、根本原因を調査し、「磨きあげ」で指摘した「貸借対照表のスリム化」を先送りすることなく、断行する必要があります。

ⅱ)無形資産の重要性
高い収益性は、商品や企業のブランド価値やイメージ、優良な顧客、優れた商品の供給先、金融機関や株主との良好な関係、優秀な人材、知的財産権や営業上のノウハウ、効率的な業務形態や業務フローといった無形の資産によって支えられています。企業価値向上のための継続的改善で、会社の持つ「良さ」や「強み」が損なわれないよう注意が必要です。

ⅲ)企業グループ一体での改善
企業グループ内のある企業の価値改善で他の企業の収益性は悪化したのでは、根本的な改善にはなりません。グループ内の企業の状況、取引関係や取引条件の見直しを行い、企業グループ全体で価値向上が達成できるよう努める必要があります。また、場合によっては、企業グループ全体の企業価値ではなく、グループ内の事業単位毎の評価を行う必要があります。
それによって不採算事業からの撤退を判断する必要があります。

ⅳ)事業計画の立案
M&Aにおける企業評価は、その会社の将来性を評価することにあります。過去に蓄積した内部留保に魅力を抱くのではなく、将来の事業性が評価されているといっても過言ではありません。それを十分に説得できるように、事業計画を立案しこれを実行できるような体制が重要になります。
事業計画書は、経営の将来像を明確に示すための手段です。

《「事業承継ガイドライン」より抜粋》
( 岡 本  清 臣 )