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税務経営情報 Vol.216

~伝えることの難しさ~

また太鼓の話かと言われるかもしれませんが、懲りずに今回も太鼓を絡めたお話です。
 和太鼓のリズムを伝える方法として、よく「ドンドン」とか「ドコドコ」などが使われます。これは太鼓のリズムを言葉で表したもので「口伝(くでん)」と言われています。他に伝える手段として、音符があります。知ってました?太鼓の曲に音符が使われていることを。私が小学生の頃、一番苦手な教科は音楽でした。四分音符や八分音符、付点なんちゃら音符などなど、ほんとおたまじゃくしがはねている感じで、これでなぜ音を奏でられるのか全然分かりませんでした。
今もそれほど分かってはいませんが、それでも太鼓は叩けるようになりました。なぜなら本来の音符と違って、音階がないからです。ドレミがないということは、5線譜が必要ないということです。では太鼓の楽譜はどうなっているのかというと、線は真ん中に1本だけあり、音符は上と下で別れて記入され、上にあれば右手で「ドン」、下にあれば左手で「コン」となります。あとは全音符・二分音符・四分音符・八分音符や休符などで早さを決めればメロディーができあがります。これをもって、各地域にある伝統的な和太鼓の曲を伝承することができ、これが一つの伝統文化として継承されているのです。
 確かにこれがあれば、和太鼓を未来永劫伝えられるかなと思います。昔遊びで、「伝言ゲーム」というのがありました。クラスごとに先頭の人から最後尾の人まで正確に言葉を伝えられるかを競い合うというゲームです。単純なことなのですが、なかなか正確に伝えることが出来ません。言葉だけでは伝えにくいことがあります。その列の中には遊び心で言い方を変えてみたり、内容が理解できなくて違うことを言ってみたりする方が出てきます。ゲームの中ならいいのですが、これが世代を越えて何世代にもわたるとなると、もともとの伝えたいことが間違って伝えられることになります。そうならないように、例えば会社においては、「社訓」として残したり、家庭においては「家訓」として残されるのでしょう。みなさんも何か形に残るもので、残されているのでしょうか?
 このようなことを先日(財)太鼓連盟の太鼓検定試験で教えて頂きました。この検定試験は、実技と学科の両方がありました。学科は太鼓の歴史や種類などを学び、実技は前日にいろいろなリズムを組み合わせて、曲を作りそれを見て演奏するというものです。試験の本番、リズムの中に八分音符と付点八分音符があり練習中から苦手にしているところでやはり躓いてしまいました。しかし、再チャレンジしてなんとか合格することができました。本当に冷や冷やものでした。小学校の頃の苦手なものが、未だに苦手にしていることを伝え続けています。悪いことは、早く断ち切らねば。

( 岡 本  清 臣 )

~平成21年度改正税法(抜粋)~

***今回の改正は、景気対策を考えた改正となっています。***

<中小企業関係税制>
①中小法人等に対する軽減税率の時限的引き下げ

②中小法人等の欠損金の繰戻し還付

<経済危機対策関係>
①研究開発税制の拡充

②中小企業の交際費課税の軽減

<法人関係税制>
①省エネ・新エネ設備等の即時償却制度の導入